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発注者支援業務を行うメリット・デメリット

建設・不動産 転職豆知識

2024.11.14

発注者支援業務における仕事のひとつとして、建設コンサルタントがあります。時折、「発注者支援業務は激務」という話をしばしば耳にします。実際のところ、発注者支援業務は本当に激務なのでしょうか?

ここでは、発注者支援業務として働くことのメリットとデメリットについて詳しく解説します。また、どの程度稼げるのか、実際の年収例も合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

発注者支援業務のメリット

発注者支援業務のメリット

まずは発注支援業務のメリットについて見ていきましょう。主なメリットは以下の通りです。

  • ・残業が少ない&土日祝日に休める
  • ・大規模プロジェクトに関われる
  • ・発注者・受注者の視点で携われる
  • ・スキルアップが期待できる

具体的にどのような部分が魅力的なのか、以下にまとめたので参考にしてください。

残業が少ない&土日祝日に休める

発注者支援業務は激務だと言われることもありますが、実際はワークライフバランスを重視しながら働ける職種です。その理由は、官公庁を相手にした業務であるため、労働時間や休日出勤に対して非常に厳しいルールが敷かれているためです。

仮に残業をする場合でも、月単位で見たときには合計20時間から30時間程度しかできません。また、暦通りに休むことになるため、大型連休には家族サービスや友人と旅行へ行くことも可能です。発注者支援業務に関わる資格を持っている人で、ワークライフバランスを重視した労働を実現したい人には嬉しいこと間違いなしでしょう。

大規模プロジェクトに関われる

発注者支援業務に就く最大のメリットは、規模の大きなプロジェクトに関わる機会が多いことです。発注元は主に国や地方自治体であり、受注者には大手ゼネコンが含まれることが多いため、大規模なプロジェクトに携わる可能性が高くなります。

高速道路や橋梁、ダムの建設工事など、国家レベルのプロジェクトに関わることも少なくありません。このような大規模プロジェクトに携わることは、大きな責任がのしかかる反面、やり遂げた時の達成感も人一倍大きなものとなるでしょう。また、政府、自治体、大手ゼネコンが仕事を振ることから、仕事が切れにくく、収入が不安定になりにくいのも隠れたメリットのひとつです。

発注者・受注者の視点で携われる

発注者支援業務は、発注者と受注者の双方を取り持つ役割を担っています。この仕事では、発注者と受注者、双方の視点から業務に取り組めることが大きなメリットです。担当する業務は、工事計画や積算、現場監督など多岐にわたります。このように幅広い業務に携わることで、工事を全体的なスキームとして把握しやすくなるのも隠れたメリットのひとつです。

そして、俯瞰的な視点で計画を見渡せるようになり、業務を円滑に進めるためのノウハウを身につけることができます。発注者と受注者の立場を理解しながら仕事を進めることで、自然とリーダーシップの習得ができます。このような経験をひとつずつ積み重ねることで、今よりも大きな計画に関わったり、建設コンサルタントとして独立したりする道に進めるようになるでしょう。

スキルアップが期待できる

発注者支援業務は、工事の計画や設計段階から関われることが大きなメリットです。上流工程の業務を経験できるため、建設業界でのスキルアップに期待できます。さらに、法律を遵守しながらプロジェクトを進めていく必要があるため、法体系や制度に関する知識も自然と身につけられます。

そして、この業務には複数の高いスキルが要求されるため、好待遇の案件が多いことも求職者にとってのメリットです。とくに業務工程を上げるか、商流を上げるかすれば、年100万円単位で年収が変わります。年収アップを目指している方には、特におすすめの職種です。

発注者支援業務行うデメリット

発注者支援業務行うデメリット

発注者支援業務で働くのはメリットのある半面、デメリットもあります。主に注意してほしいデメリットとして、以下のような項目が挙げられます。

  • ・仕事のレベルが高い
  • ・効率的な仕事が求められる
  • ・天候による休日返上

3つのポイントがなぜデメリットになりうるのか、以下で詳しく見ていきますので参考にしてください。

仕事のレベルが高い

発注者支援業務は誰もが簡単にできる仕事ではありません。まず技術的な知識が要求され、さらに関連法規に対する深い理解も必要です。また、発注者と受注者の間を調整する役割を担うため、高度かつ柔軟なコミュニケーション能力が不可欠です。案件によっては、関係者の間で価値観や要望が大きく異なる場合もあるでしょう。

それでも、関係者全員が納得できるような妥協案や折衷案を提示する必要があります。知識とスキルだけでなく、正確性も求められるため、この仕事には大きな負担と責任が伴います。計画がわずかにズレるだけでもプロジェクトに重大な影響を与える可能性があるため、常に高い緊張感を持って仕事に取り組まなければなりません。

効率的な仕事が求められる

残業が少なく、休日もしっかり確保できるのは確かにメリットですが、その一方で限られた時間の中で仕事をこなさなければならないという課題もあります。たとえ休日が多く、残業が少ない環境でも、発注者支援業務の業務量は決して少なくありません。そのため、常に作業の効率化や改善を図らなければなりません。

また、発注者支援業務は一人で完結する仕事ではなく、チームで業務に取り組むことが基本です。したがって、メンバー間のスケジュール調整力が重要になります。発注者支援業務では、複数の案件を同時に担当し、並行して進める場合も少なくありません。こうした状況下では、スケジュール調整や管理能力がより一層求められることになるでしょう。

天候による休日返上

基本的に、発注者支援業務では休日が多く、残業も少ない環境で働けることが一般的です。しかし、自然災害が発生すると、スケジュールが大きく狂う可能性があります。それでも工期が延ばせない場合は、一時的に休日出勤や長時間の残業を強いられることもあります。

たとえば、近年では強い勢力の台風が日本に上陸してくることが増えました。台風が発生した場合、安全確保のために現場での工事は中止せざるを得ません。その結果、工期が遅れてしまうことがあります。この中断期間中に生じた遅れを取り戻すために、休日出勤や残業が必要になることがあります。基本は暦通りに休めますが、例外がないわけではないということも理解しておきましょう。

発注者支援業務の年収例

発注者支援業務の年収例

発注者支援業務への転職を検討している方にとって、気になるのはどの程度の収入が得られるかという点ではないでしょうか。ここでは年収について一例を紹介します。ただし、すべての募集がこの収入例に該当わけではありません。その点は、あらかじめご留意ください。

発注者支援業務の月収は、一般的に18万5500円から40万円の範囲で設定されています。経験やスキル、年齢によって、この範囲内で給与が適用されることが多いでしょう。さらに、必要に応じて手当が別途支給される可能性があります。

例えば、28歳の未経験者が採用された場合、月収25万円程度が相場です。ここに各種手当が加わると、年収はおおよそ400万円前後となります。一方、勤続年数15年で40歳の経験者の場合、月収37万円程度が相場です。手当を含めると、年収は600万円程度となります。

年収は、どの企業に勤務するかによって大きく異なります。過去の募集案件を見ると、勤続年数15年で能力が評価され、月給100万円が支給されるケースも見られました。努力次第では、年収が1000万円を超えることも十分に可能です。実務経験から裏付けされたスキルと資格を持つ人で、今の年収に不満を抱えている人は、ぜひ転職の検討をしてみてください。

まとめ

発注者支援業務のまとめ

発注者支援業務は激務だと言われることもありますが、実際はワークライフバランスの取れた職場環境で働ける職種です。さらに、国家プロジェクトなどの大規模案件に関わることができ、多岐にわたるスキルを獲得できるという魅力的な仕事でもあります。

ただし、求められるスキルは非常に高く、意見調整力など建設業以外のスキルも必要とされるため、決して簡単な仕事ではありません。また、自然災害が発生した際には、休日出勤や長時間の残業が求められる可能性もあります。発注者支援業務を目指すには、これまでの経験やスキルを考慮しながら進める必要があります。

もしも、発注者支援業務で転職を考えているならば、まずは転職のプロがアドバイスしてくれる転職エージェントに登録して相談してみましょう。第三者視点から現状を分析してくれるため、自分に合ったキャリアパスを見つけられます。

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