不動産業界で仕事を受注するためには、営業職の果たす役割は大きなものがあります。不動産営業とは、戸建て住宅や分譲マンションを販売したり、賃貸住宅を仲介したりする職種です。

個人向けだけでなく、商業用の店舗などを販売するケースもあり、その規模は取引内容によって大きく異なります。では、不動産営業には具体的にどのようなポジションがあるのでしょうか。

本記事では、不動産営業におけるポジション別に、仕事内容や特徴などを紹介します。これから不動産営業に転職を考えている人にとって有益な情報が満載ですので、ぜひ参考にしてください。

不動産営業の仕事内容と特徴

不動産営業の場合、主に以下5つのポジションが存在します。

• ・賃貸仲介営業
• ・売買仲介営業
• ・不動産販売営業
• ・仕入営業
• ・投資用不動産営業

新たな分野で働きたい経験者やこれから目指したい未経験者の場合でも、具体的な不動産営業の仕事内容を把握しておくことが大切です。

ここでは、各ポジションの仕事内容とメリット、デメリットについて解説します。

賃貸仲介営業

賃貸仲介営業とは、主に賃貸物件を探している人に対して、条件にマッチした物件を紹介する仕事を担当します。基本的な流れとしては、まず物件情報を仕入れる必要があります。

これは、単純に物件に空きがあるかどうかを確認するだけでなく、どのような特徴があるのかまで把握しなければなりません。この業務を怠ると、お客様に対して物件の紹介を適切におこなえません。

そして、物件情報をホームページなどに掲載する業務も担当する場合が多いです。そして、物件に興味を持つ人を待って、問い合わせがあったら営業活動を行います。

ここでは、お客様のニーズに合った物件をいかに紹介できるかがポイントです。そして、興味を持ってもらえるように変わりやすく説明することも求められます。

お客様が興味を持ったら、内見を進めて実際に物件を見てもらいましょう。そして、条件などを提示して交渉します。

条件の交渉がまとまったら入居審査や重要事項説明を行い、引き渡し日を決めて鍵を渡せば一通りの営業活動は終了です。賃貸仲介営業の場合、基本的に飛び込みの営業は不要で入居希望する方に対して営業するだけで良いメリットがあります。

また、業界の経験が無い人でもチャレンジしやすい点が魅力的です。一方で、土日に物件を探す人が多いので土日を休めないなどのデメリットがあります。

収入に関しても、売買仲介営業と比較すると低くなりがちです。もし、高収入を期待して転職したい場合、転職エージェントの利用も検討したいものです。

売買仲介営業

売買仲介営業とは、個人や企業が所有している不動産物件の売買を担当する、代理店業務がメインとなります。物件の発掘や調査からスタートして、鑑定や顧客へのアプローチなどトータルで担当します。

売買仲介営業の場合、取り扱う商品によって難易度が異なり、特に事業用不動産や投資用不動産の仲介は簡単に対応できるものではありません。また、売買仲介においては中古戸建てや分譲物件を扱うケースが多いです。

また、売買仲介の場合は広告を出したり物件を案内したりして、販売活動を行ったうえで売買契約を取り付ける必要があります。賃貸仲介と違い、飛び込みの営業も積極的に対応しなければなりません。

さらに、不動産に関する法律の知識も持ち合わせている必要があります。売買仲介営業のメリットとしては、高い収入を得やすい点が挙げられます。

これは、インセンティブが付いて成績に比例して収入が決まるためです。また、ゼネコンなども業務範囲となるので、人の役に立つ仕事をしているという満足感を得ることも可能です。

一方で、成約を取るまでに長期間かかる場合が多く、モチベーションを保ちにくいデメリットがあります。ほかにも、専門知識が多いため覚えることに苦労する場合が多いです。

不動産販売営業

不動産販売営業とは、主に自社が所有する土地や建物、自社で建築した住宅などをお客様に販売する仕事を指します。売主や買主の仲介役を担う仲介営業と違って、自社で直接顧客に対して住宅商品を販売するのが特徴です。

また、広く住宅を周知するためにオープンハウスや相談会を開催する場合があり、その対応も必要となります。ほかにも、広告の出稿やチラシの配布、住宅ローンの手続き、そしてアフターケアなども重要な業務となります。

自社の不動産を販売することが目的であり、他社の不動産を紹介することはありません。また、いかに自社の不動産が魅力的であるのかを差別化して紹介できるかが重要です。

不動産営業の場合、自分の成果が給与に反映されやすい特徴があります。また、不動産に関する専門知識を身に付けやすいメリットがあります。

一方で、扱う物件規模が大きいこともあり、気苦労が絶えないデメリットがあるのです。

仕入れ営業

仕入れ営業とは、不動産会社がマンションや建売住宅を建設し販売するために、土地や建物を仕入れることが主な仕事です。主な仕事の流れとしては、不動産会社や地主に対して土地の情報を収集します。

もし土地が見つからない場合、現地調査が必要になる場合も多いです。現地調査の上で特に問題ない場合、不動産会社や地主との間で売買契約を結んで土地を仕入れます。

会社によっては、一戸建てやマンションなどの仕入れも担当する場合もあります。不動産ビジネスおいて、仕入れがスタートとなるので、仕入れ営業は非常に重要な業務です。

仕入れ営業のメリットとして、一定のスキルを付ければ独立できる点が挙げられます。自分のネットワークを構築できれば、独立しても人脈などをそのまま活かして活躍できます。

また、インセンティブ制によって成績次第で購入を得やすく、自社の中でも出世しやすいメリットもあるのが特徴です。一方で、専門的な知識が必要となる難易度が高い職種です。

また、営業時間外でも相手優先になるため、激務になりやすい一方で、地味な仕事が中心でモチベーションを保ちにくいデメリットもあります。

投資用不動産営業

投資用不動産営業とは、投資用の不動産を販売する職種です。対象となる不動産としては、以下が挙げられます。

• ・新築分譲マンション
• ・一棟マンション・アパート
• ・土地活用
• ・中古物件仲介

投資用不動産は自分で住むためではなく、人に貸すことによって収益を上げる不動産のことです。よって、収益を出せる投資用の不動産を販売できるかが重要です。

営業スタイルとしては、基本的には自分からアプローチして、投資用不動産の購入を検討している人をみつけることからスタートします。顧客リスト自体は不動産会社が提供してくれる場合が多いので、コンスタントにテレアポを実施してアポイントが取れれば商談を行います。

投資用不動産営業の場合、経験問わず実力次第で収入をアップすることが可能です。また、年功序列の仕組みが少ない傾向にあり、成果を挙げれば出世しやすい特徴もあります。

さらに、他の不動産業界に転職しやすい点も魅力的です。一方で、成果主義であるため激務になりやすく、休日が少なくなりがちです。

また、顧客の利益を考えるよりも契約を取ることだけが優先となり、相手に対して悪い印象を持たれて精神的に辛くなるデメリットもあります。

▼「不動産営業」の求人をお探しの方はコチラもご覧ください。
＞賃貸仲介営業　＞売買仲介営業　＞不動産販売営業　＞仕入れ営業　
＞投資用不動産営業

扱う商材によっても変わる働き方

不動産営業の場合、取り扱う商材によって働き方が変化します。ここでは、住居用と商業用それぞれの働き方について解説します。

戸建てやマンションなどの住居用

住居用の場合、主に不動産販売や不動産仲介販売で取り扱うことになりますが、賃貸用の戸建も存在します。個人向けの不動産の場合、土日祝日は勤務して平日に休む働き方が一般的です。

よって、家族との休日のタイミングが合わなくなるなどのデメリットがあります。

店舗やオフィスなどの商業用

店舗やオフィスなどの商業用の不動産を商材とする場合、相手は個人ではなく企業などが対象となります。よって、お客様の営業時間などに合わせて対応する必要があります。

土日が休みになる場合がある一方で、夜遅くに対応しなければならない働き方になる可能性もあるのです。また、住居用と比較すると規模が大きな仕事が多い特徴もあります。

まとめ

不動産営業の場合、様々な種類があるものの一般的な営業職同様に成果に応じた収入を得やすい特徴があります。また、未経験からでも不動産営業になれる点も魅力的です。

ただし、ポジションによる難易度の違いがあり、専門的な知識が必要になる場合もあります。よって、自分が何をやりたいか、向いているかを整理した上で適切なポジションを探すことが重要です。

実際に不動産営業の仕事を探す際には、転職エージェントを利用すれば自分に合った仕事を見つけてもらいやすいです。不動産営業を目指す場合は、転職エージェントを活用しましょう。

この記事の読者がよく見る求人

▼「不動産営業」の求人をお探しの方はコチラもご覧ください。
＞賃貸仲介営業　＞売買仲介営業　＞不動産販売営業　＞仕入れ営業　
＞投資用不動産営業

関連記事

・賃貸仲介営業とは？仕事内容やメリット・デメリットについても紹介
・売買仲介営業とは？仕事内容やメリット・デメリットについても紹介
・用地仕入れでの営業のコツ4選！仕入れ成功のポイントは
・用地仕入れとは？仕事内容や未経験からなる方法を解説
・不動産販売営業とは？仕事内容やメリット・デメリットについても紹介