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電気工事施工管理技士とは?年収や資格取得と就職までの流れ

建設・不動産 転職豆知識

2023.11.13

電気工事施工管理技士の年収や就職までの流れ

建設業を営む場合は、施工管理技士といわれる技術者の設置が必要ですが、そのうちの一つが電気工事施工管理技士です。電気工事施工管理技士とは具体的にどういった仕事でしょうか。ここでは、電気工事施工管理技士の仕事の内容や年収、職に就く流れなどについて説明していきます。

電気工事施工管理技士とは?

電気設備のイメージ

電気工事施工管理技士とは、建築作業で電気工事を行う際の施工計画を作成したり、安全や品質等の管理・工事全般の監督などを行うことができる国家資格をさします。電気工事を行う会社では事業所に必ず1人以上配置することが義務付けられているため、資格を持っていれば就職や独立に有利となる資格であるといえます。

電気工事施工管理技士には1級と2級がありますが、その違いは着手できる事業規模にあります。建設業には一般建設業と特定建設業があり、特定建設業になると元請けとして下請けの建設業者に4000万円以上の業務を発注できるようになるのですが、この特定建設業の営業所で専任技術者の職に就けるのが1級の資格者です。そのため、比較的大規模な事業に着手できるのが1級の資格者、比較的中規模あるいは小規模な工事に携わるのが2級の資格者ということができるでしょう。

ただし、携わることのできる事業規模の大きさ以外では、1級も2級も実際に行う仕事にそれほど大きな違いはありません。具体的に着手する業務内容としては、発電設備工事や変電設備工事、送配電線工事、照明設備工事などとなり、これらの施工管理に共通するものとして、作業現場での工程・品質・安全管理などの徹底が求められます。工程管理では電気工事がスケジュール通りに進められているかの管理監督、品質管理では電気工事が当初の設計通りに進捗して予定から逸脱していないかなどに対する管理監督、安全管理では事故がないように業務が進められているかの管理監督などを行うのが主な業務内容となります。さらに計画段階での予算と実際の工事にかかる原価の差を調整し、利益を出すための原価管理も電気工事施工管理技士が管轄するべき重要業務に加えられるものです。

電気工事施工管理技士の平均年収

国税庁の民間給与実態統計調査によると、令和3年の建設業の平均年収は473万円となっています。これに対して電気工事施工管理技士の平均年収は500万円から700万円のレンジ内で推移しており、関連資格である電気工事士や技術士などと比較しても高い傾向にあるため、業界の中でも特に好待遇の職種であるといえるでしょう。

電気工事施工管理技士の中でも、2級から1級へと取得ランクをアップさせることで更なる年収の上乗せが期待できることになります。その要因としては、資格手当の給付が挙げられます。1級電気工事施工管理技士は事業規模のおおきな工事に携わる機会が多いため、その分作業中の危険性も大きくなる恐れがあります。これに見合う報酬が手当として支給されるために年収の総額もアップするという流れになるわけです。そのため、金銭的な待遇アップを望むのであれば、2級より1級の資格を取得する方がよいでしょう。

さらに、建築業界全体で大規模な都市開発や再生可能エネルギーの大型プロジェクトが予定されているため、このような需要が高まっている仕事を受けている企業では年収がアップしていることもあります。年収アップを目指す人は、転職エージェントなどに相談しつつ条件の良い求人情報を集めるとよいでしょう。

電気工事施工管理技士になる流れ

電気工事施工管理技士の資格を取得する流れは、1級と2級とで異なります。ともに国家試験に合格することが条件ですが、2級は年2回行われる実技と学科の試験に合格したうえで、大学や専門学校の出身者は1年以上の実務経験が、最終学歴が中学卒業の場合は8年以上の実務経験が必要とされます。1級では年1回行われる学科試験に合格する必要があり、合格後に実地試験を受ける受験資格が得られる仕組みです。実地経験も必要で、2級の資格取得者であれば5年、最終学歴が中学卒業の場合は15年が必要となります。

電気工事施工管理技士の資格を取得後、実際に会社員や公務員として職務に就くためには求職活動を行わなくてはなりません。また、電気工事施工管理技士は、試験受験のために実務経験が求められることから、現在勤務している事業所にそのまま勤め続けるか、あるいは転職活動を行って別の企業に移るかという、二つの道に大別されます。このうち、求人に応募して転職活動を行う方法とその流れを見てみましょう。

ハローワーク

全国に544カ所あるハローワークは豊富な求人情報を保有する国の職業紹介機関です。直接来場して全国の求人企業を検索できるほか、マイページに登録するとインターネット上で条件に合う職場を探すことができます。

一般求人紙

駅やまちの主要スポットには無料の一般求人紙が配架されているケースがありますので、この中から求人企業を見つける方法もあります。地域密着の編集を行っている場合が多く、地元で電気工事施工管理技士の仕事を探す場合に適しています。このほか、インターネット上の求人サイトで求職先を検索することもできます。

専門エージェント

電気工事施工管理技士は建設業界には必須の有資格者であるため、売り手市場といってもよいでしょう。そのため、施工管理技士専門の人材エージェントも複数あり、ここに登録して好待遇の募集企業を待つという方法もあります。一般的に無料で登録ができ、応募先への希望を伝えることでエージェントが求職者にふさわしい募集企業を見つけて紹介してくれます。この中から気に入った企業にアプローチするというのがエージェントを利用する流れになります。

電気工事施工管理技士は建設業界で特に需要の高い資格ですが、特に総合住宅機器メーカーや電力会社、内装業者、工場や研究所、地方自治体などで人材を強く求める傾向が見られます。自分に合った職場で資格を活かすためにはどのルートで求職活動をするのがよいか、よく考えてみることが大切です。

電気工事施工管理技士のメリット

電気工事施工管理技士は建設業界の中で需要の高い資格ですが、この仕事のメリットとデメリットを確認しておきましょう。まずはメリットからです。

就職・転職が有利になる

建設業界では必須の資格であることから、電気工事施工管理技士は就職や転職の際に好待遇で迎えられやすい傾向にあります。発電設備や変電設備工事、送配電や照明設備、信号設備工事など、電気が関係するあらゆるシーンでのスペシャリストとして現場を指揮監督できる立場ですので、貴重な人材としてみなされることは間違いないでしょう。

昇給・昇格面で有利になる

年功序列型からジョブ型へと企業の人事制度が変化していくにつれ、実力の証である電気工事施工管理技士の資格は、昇給や昇格には特に有利に働く武器になるでしょう。

将来の独立にも有利になる

電気工事施工管理技士として仕事を進めるにつれ、個人的なスキルも向上し、周囲の信頼も高まることから、将来的には独立して起業する道が開けてくるかもしれません。

電気工事施工管理技士のデメリット

これらのメリットに対して、デメリットについても確認しておきましょう。

責任が重くなる

電気工事施工管理技士はキャリアアップを図るうえで非常に有利な資格ではありますが、その分、プロジェクト成功に対する責任感を持たなくてはいけない仕事でもあります。
悪天候で工期が遅れても、工期を厳守するため現場を調整して間に合わせる施策を考えたり、遅れてしまう原因を探ったりする必要があるというプレッシャーは覚悟しておく必要があるでしょう。
しかし、その責任が自分の心身を削ってしまうほどのしかかってくるというケースは稀です。プロジェクトに対してのハラスメントを避けるためにも、きちんと求人の時点で企業を見極めておきましょう。

拘束時間が長くなる場合がある

電気工事施工管理技士は現場の責任者として、仕事開始の指示出しから仕事終了の点検まで、一貫して現場を監督し続けなければなりません。そのため、現場によっては拘束時間が長くなることもあります。
一方で、働き方改革の浸透によってこの傾向も徐々に改善されつつある兆しが見られます。求人を探す際には、業務効率化や働き方改革の取り組みをおこなっている企業を探すことが重要でしょう。

電気工事施工管理技士の資格で高いキャリアと年収をめざそう

電気工事施工管理技士とは、電気のスペシャリストとして建設業界には欠かせない資格になります。就職や転職をする際に有利であるとともに比較的高い年収も期待できます。電気工事施工管理技士の仕事内容を正しく理解し、電気工事施工管理技士として就職するにはどうすればよいか、その流れをしっかりと押さえて積極的にキャリアアップを図っていきましょう。キャリアや転職活動に不安がある場合は、無料で求人紹介や相談に乗ってもらえる業界特化の転職エージェントへの相談を検討してみましょう。

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