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電気設備設計に資格は必要?おすすめの資格も紹介

建設・不動産 転職豆知識

2024.04.17

電気設備設計に資格は必要?

社会生活に欠かすことのできないエネルギーの一つである「電気」に関する仕事の中で、特に重要な役割を担っているのが電気設備設計士です。今回は、電気設備設計士として活躍する上でおすすめの資格を紹介するとともに、未経験から転職する流れについて解説していきます。

電気設備設計士の概要

スイッチのON・OFF

電気設備設計士とは、建物内で使用される照明などのスイッチや、コンセントといった様々な電気に関係する設備の設計を担当する職業です。設計というと、物をつくるにあたって最初に行う「図面」の作成をイメージする人も少なくないでしょう。電気設備設計士は、建物全体の施工会社が作成した設計図を見て、電気設備のレイアウトを決めるのが主な仕事です。

例えば、照明などのスイッチや配線、電源の元となるコンセントの配置は、室内の利便性に大きく影響する重要なポイントの一つとなります。それらを踏まえて、電気設備設計士は完成後の使用イメージを頭に描きながら、最適な場所にレイアウトする技術が問われる職業と言われています。

電気設備設計に資格は必要?

電気設備設計以外の設備関連の仕事では、職業に就くために特定の資格の取得が求められるケースも少なくありません。しかし、電気設備設計士は業界では数少ない、特定の資格を必要としない職業になります。

ただし、転職の成功率や年収アップのためには、後述する資格を取得してスキルを磨くことをおすすめします。

電気設備設計士におすすめの資格

電気設備設計士になるために必須の資格は存在しませんが、就職後に仕事の幅を広げることに繋がる資格やスキルはいくつかあります。中には採用率に大きく影響する資格も有るので、必要に応じて取得をしておくことが大切です。

電気工事士

いくつかある電気設備設計に関係する資格の中でも、「電気工事士」は特におすすめと言われています。電気工事士とは文字通り、電気工作物の工事に携わることができる資格です。職種に関係なく、業界内で仕事をしている人に人気が高い電気工事士の魅力としては、「信頼性の高さ」が挙げられます。資格の区分が国家資格に分類されているため、事前に保有をしておくと、面接での反応が良くなるなどメリットは多いでしょう。

さらに、求人サイトなどを見てみると、資格を保有していることを採用の最低条件に加えている大手企業も珍しくありません。就職先の選択肢を増やすためにも、転職活動を始める前に取っておく方が有利と言えるでしょう。

電気工事士の資格は1種と2種に分かれていて、1種は一定期間の実務経験などの条件を満たさなければ受験資格を得られません。そのため、まずは2種を取得して、仕事をしながら1種を目指すことが基本になります。

電気工事施工管理技士

「電気工事施工管理技士」も、仕事の幅を広げられる資格の一つです。名前が似ているため電気工事士と混同されがちですが、設備の施工をするにあたって必要となる品質や安全面、作業工程の管理が主な役割になります。

電気工事施工管理技士は、現場に最低1人は常駐させていなければいけないという決まりがあることから、業界内での需要は高まっています。電気工事は専門外の仕事になるので、電気設備設計士が直接工事に携わることはできませんが、知識を深めておけば本業の図面作成をスムーズに進められるでしょう。

電気工事士と同様に国家資格に分類されており、1級と2級の2つの級に分かれています。2級の受験資格は、「大学等の指定学科を卒業後に実務経験1年」であり、合格率は45%前後と言われています。受験した人の約2~3人に1人が合格できるので、取得はしやすい反面、担当できる工事規模の幅は少なめです。

建築士

「建築士」は、建築物の設計や施工管理に関係する国家資格です。建物内の電気設備には非常用、防災用といった災害に関係する物も多くあります。通常の電気系統の設備とは異なり、非常用や防災に関わる設備は、建築士の資格を持っていないと携わることができません。一見すると電気設備設計士とは関係のないようにも感じられる建築士の資格も、取得をしておくことで仕事の幅を広げられるようになるでしょう。

建築士の合格率は1級で10%、2級でも20%程度とかなり低めです。実務経験も受験資格に含まれているので、取得を目指す人は仕事をしながら知識を深めて、十分な準備をして挑まなくてはいけません。

CADの操作スキル

時代の移り変わりの中で、設計は紙に書く手作業ではなく、CADと呼ばれる専用ソフトを使ったパソコン作業が主流になりました。電気設備設計も図面の作成にパソコンを使用するので、基本的な操作スキルをマスターしておく必要があります。

CADの種類は平面の2D、立体の3Dの2つです。手書きよりも作業がスムーズになるとはいえ、立体の図面を作るには、ある程度の経験が求められます。比較的簡単な平面からスタートして、問題なく作れるようになってから立体の3Dにステップアップするのがコツです。

未経験から電気設備設計になる手順

図面チェックや確認

建物の施工に必要な職業とされる電気設備設計は、大規模な開発や高齢化などの要因によって、需要に対して人手が不足しているのが実情です。そのため、未経験から転職をする場合には、なるべく選択肢の幅が広い求人サイトを利用するのが基本になります。

求人サイト選び

転職活動で求人サイトを利用するにあたって、重要となるのが専門性です。一口に求人サイトといっても、利用するサイトによって特徴が異なります。多くのサイトでは予め利用できるデータ量や掲載できる求人数が決められているので、幅広い業界の求人を扱っているサイトは職種ごとの掲載件数も少なめになる傾向があります。

逆に、特定の業界に精通しているサイトを選べば、総合求人サイトでは掲載されない企業と出会える確率も高くなるでしょう。求人サイトを選ぶ時は、建築業界に特化したものを利用することが大切です。

応募書類の準備

自分が希望する条件で働ける企業が見つかったら、次に履歴書や職務経歴書といった応募書類の準備に入ります。書類選考は、面接する人を絞り込むために行う作業です。どんなにやる気に満ち溢れていても、面接に進めなければ直接熱意を伝えることはできません。

未経験の人は、同業種で別の会社から転職をする人よりも、不利になりやすいのが実情です。過去に携わっていた仕事で学んだこと、仕事に就いてから役立てられるスキルなどを細かく記載する必要があるでしょう。また、未経験を育てたい企業では「未経験可」として求人を出している場合があります。そのような求人を見つけたら、積極的に応募することも大切です。

面接対策

無事に書類選考を通過することができたら、最後は企業の担当者と直接会って話をする面接です。業界によって細かい違いはありますが、企業の面接ではいくつか共通する質問があります。転職に踏み切った理由や志望動機、就職後のキャリアなどの定番とも言える質問は、採用の有無を見極める重要な判断材料の一つです。特に他業種からの未経験者は、業界に進もうと思った経緯について深掘りされることもあります。マニュアル通りの受け答えではなく、相手が納得できる自分なりの答えを用意しておかなくてはいけません。

また、電気設備設計士は建物の発注者、電気機器メーカーの担当者など、業務で様々な人と接することになります。相手の立場や年齢に関係なく、誰とでも円滑にコミュニケーションを取れなければ仕事が難しいでしょう。面接では、独特の緊張感に飲まれて自分の意見を言えずに終わってしまう人もいます。物怖じせず、相手の質問にスムーズかつハッキリと答えて、対人スキルがあることを強調することも面接のポイントです。

面接対策に不安がある人は、転職エージェントも活用すると良いでしょう。無料で面接練習やキャリア相談に乗ってくれるだけでなく、求人探しや応募書類のチェックもしてくれるのでおすすめです。

内定獲得後の引き継ぎと入社準備

会社に勤めながら転職活動をしている人は、内定が決まった段階で入社の意思を伝え、現在の職場の上司には退職の報告をする必要があります。担当業務がある場合は、他の人に引き継ぎをすることも忘れてはいけません。お世話になった会社への感謝の気持ちを持って、迷惑を掛けないようにすることが社会人としてのマナーです。

電気設備設計の資格を取得して知識を深めよう

電気設備設計は新しい建築を生み出すには欠かせないため、需要もやりがいも多いにある仕事です。電気設備設計に資格は必要ではありませんが、専門職ならではの難しさもあるでしょう。仕事の幅を広げるためには、電気工事士などの資格取得を目指すことをおすすめします。

また、未経験で転職に踏み切る人は、仕事や業界の知識を深め、自分の適性を見極めたうえで行動に移すことが大切です。転職に慣れていない人は、求人サイトだけでなく業界専門の転職エージェントの活用も検討してみましょう。

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