デベロッパーとは?業務内容とビジネスモデルを解説
建設・不動産 転職成功ノウハウ
2024.12.27

不動産業界の中でも、就職・転職で人気の高い「デベロッパー」をご存じでしょうか。デベロッパーとは不動産関係の仕事と知っていても、デベロッパーの業務内容までは分からないという方は多いでしょう。
この記事を読むことで、デベロッパーの業務内容やビジネスモデルについて知ることができ、デベロッパーの基本内容の理解を深めることができます。ぜひ、最後まで読んでみてください。
デベロッパーとは

デベロッパーは、街づくりで必要な不動産を企画・開発する企業のことです。街づくりとは、シンボルとなるような商業施設や住宅開発、さらにインフラの整備を行うことを指します。
デベロッパーには、「用地取得」「企画・開発」「流通」「管理・運用」という事業ごとに担当者がいます。その担当者がプロジェクトチームとして開発案件を行います。このチームが、街をよりよくするためにはどんな建物が必要なのかを企画し、土地の取得から、ゼネコンとのスケジュールまで開発プロジェクトのリーダーとして牽引していきます。
また、デベロッパーは、建物が完成した後のメンテナンスはもちろん、入っているテナントの継続的な見直しも行っています。
このセクションでは、デベロッパーの種類、ゼネコンとの違い、デベロッパーのビジネスモデルについて解説します。
デベロッパーは大きくわけて2種類
デベロッパーには、大きくわけて「総合ディベロッパー」と「専業デベロッパー」の2種類があります。
総合デベロッパー
オフィスビルや商業施設、リゾート施設など幅広く開発事業を行う企業のことです。幅広く事業を展開しているため、多くの業務に携わることができるでしょう。
代表的な企業として、三菱地所や三井不動産などの企業があります。
専業デベロッパー
戸建てのみ、マンションのみといった、特定の用途に特化して開発している企業のことです。そのため、特定の建築物に関わる業務をしたい人には向いているでしょう。
ゼネコンとの違い
デベロッパーとゼネコンの違いは、担当領域です。デベロッパーは、「企画」「管理・運用」を担当しており、対するゼネコンは「建築」を担当しています。
一般的には、デベロッパーがゼネコン会社に建築依頼をし、ゼネコン会社が建築工事の進行を行うことが多いでしょう。つまり、デベロッパーとゼネコンは担当領域は違えど、「目的の建物を完成させる」という同じ目的があり、協力関係にあります。
デベロッパーのビジネスモデル
デベロッパーのビジネスモデルは、企画・開発した不動産を「売却する」「賃貸する」もしくは「不動産のアセットマネジメントをする」です。
「アセットマネジメント」とは、不動産を投資対象とし、投資物件の取得から管理、売却までを行うことを指します。この3つの中でデベロッパーの主なビジネスモデルは、不動産をアセットとして「売却する」「賃貸する」です。
「売却する」「賃貸する」の具体例を挙げていきましょう。分かりやすいのがマンションです。デベロッパーが企画・開発したマンションの部屋を売却した際の収益と、マンションの部屋を賃貸にした際の収益があります。オフィスビルは賃貸が一般的で、使っているお客様からの利用料が収益となるでしょう。
デベロッパーの業務内容
デベロッパーには、「用地取得」「企画・開発」「流通」「管理・運用」という4つの業務があります。このセクションでは、それぞれの具体的な仕事内容を解説します。
用地取得
用地取得とは、建築物を建てるために必要な土地を手に入れることです。用地取得の主な仕事は「土地の情報収集」と「地権者との交渉」です。
情報収集では、不動産業者や地権者、現地調査から土地の情報を集め、開発によるメリットや発展する可能性があるかを分析します。分析の結果、街づくりに適した土地だと判断した場合、その土地の持ち主である地権者と土地を手に入れるために交渉を行います。
地権者が複数いる場合や地権者との交渉が難航する場合は、用地取得に時間がかかり、開発事業全体が完了するまで数年かかることもあるでしょう。
企画・開発
企画とは、街づくりや建築物のコンセプトを考え、最適な建物を計画することです。
開発とは、企画で決まったコンセプトや計画に基づいて建物の設計図やデザインを決めることです。建物の設計図やデザインが決まった後は、ゼネコン会社が建設工事を進めていきます。
また、デベロッパーは、設計者やゼネコン会社のスケジュール管理を行い、開発プロジェクトのリーダとして牽引する役目も担っています。
流通
不動産を売却する場合は、完成した建築物に合うターゲット層に対し営業を行います。
管理・運用
管理・運用とは、完成した建築物のメンテナンスやテナントの継続的な見直し、イベントの企画を行うことです。管理・運用まで行うことで、魅力ある街となり続け、収益の獲得に繋がっていくでしょう。
人気デベロッパーの業務理解を深める
デベロッパーは企業によって強みがある分野や事業に違いがあります。このセクションでは、代表的な企業の開発事業について解説します。
三菱地所(TOKYO TORCH)
三菱地所が行っているデベロッパーの事業領域は、「オフィスビル」「商業施設」「物流施設」「ホテル」「空港」「住宅」「海外での不動産賃貸・開発事業」などがあります。
特にオフィスビル事業を中心に行い、海外におけるビル事業の展開にも積極的な企業です。
代表的なプロジェクトの1つとして「TOKYO TORCH」があります。TOKYO TORCHとは、大手町・丸の内・有楽町エリアに「丸の内NEXTステージ」として大規模な再開発を進めている代表的なプロジェクトです。三菱地所のホームページには、TOKYO TORCHプロジェクトのエピソードが掲載されています。
参照元:三菱地所
三井不動産(MIYASHITA PARK)
三井不動産が行っているデベロッパーの事業領域は「オフィスビル」「商業施設」「ホテル・リゾート」「物流施設」「住宅」「街づくりの総合開発」などがあります。
三井不動産は業界最大手であり、複合開発という新たな分野での街づくりを行っているのが特徴です。
代表的なプロジェクトの1つとして、「MIYASHITA PARK」があります。MIYASHITA PARKとは、渋谷から神宮前までにある公園・商業施設・ホテルが一体となった複合商業施設です。三井不動産のホームページには、MIYASHITA PARK担当者の挑戦が分かるストーリーが掲載されています。
参照元:三井不動産
森ビル(虎ノ門エリア再開発STORY)
森ビルが行っているデベロッパーの事業領域は、「都市開発」「オフィスビルや住宅などの不動産賃貸・管理」「美術館・アカデミーなどの文化・芸術・タウンマネジメント」などがあります。
森ビルは、六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズなど主要エリアのランドマークとなるビルを複数所有しています。
代表的なプロジェクトの1つとして「虎ノ門エリア再開発」があります。森ビルのホームページには、虎ノ門エリア再開発の担当社員が「開発」「設計」「ビジネスエリア」など様々な視点での思いを掲載しています。
参照元:森ビル
東急不動産(Greater SHIBUYAの街づくり)
東急不動産が行っているデベロッパーの事業領域は、「都市開発」「住宅」「ホテル・リゾート」「再生エネルギー施設」などがあります。
東急不動産は、都市部のタウンマネジメントに強みがある企業です。
代表的なプロジェクトの1つとして「Greater SHIBUYA」の街づくりがあります。渋谷駅から半径2.5kmのエリアを「広域渋谷圏」と定め、東急不動産が行っている都市開発です。東急不動産のホームページには、広域渋谷圏を魅力ある街づくりにするための取り組みが掲載されています。
参照元:東急不動産
野村不動産(project story01 芝浦都市開発)
野村不動産の事業領域は、「オフィスビル」「住宅」「商業施設」「ホテル」「物流施設」です。
野村不動産は、マンション分譲に強みがある企業です。
代表的なプロジェクトの1つとして、「芝浦都市開発」があります。芝浦都市開発は、芝浦一丁目で行う国家戦略特区域の特定事業です。ホームページには、野村不動産史上最大の街づくりのプロジェクトに向き合う社員の思いが掲載されています。
参照元:野村不動産
デベロッパーへの転職・内定のために

この章では、転職を成功させるためのコツを紹介します。
企業への業務理解を深め、志望動機を明確にする
転職のために、企業研究は必要です。なぜなら、企業により強みやデベロッパーの事業領域が異なるためです。業務理解を深めることで、どの企業が自分の志望動機と一致するかが分かるでしょう。
大手デベロッパーでは、面接時にその企業が手掛けているプロジェクトについて質問されることもあり、企業研究は欠かせません。
また、志望動機を明確にすることも重要です。企業は、「自社が求める人物像と一致しているのか」、「どのような志望動機があり、業界の中で自社を選んだのか」などを志望動機からチェックすることがあります。
「なぜこの会社に転職したいのか」という志望動機はもちろん、「入社したらどんなことをしたいのか」というキャリアビジョンを具体的にまとめるようにしましょう。
転職エージェントの活用
デベロッパーへの転職には、転職エージェントの活用は欠かせません。転職エージェントの活用をおすすめする理由は、求人情報の豊富さとサポート力があるからです。大手デベロッパーの求人の一部には、転職エージェントにしか公開していないものもあります。
また、業界事情を知る転職エージェントを活用することで、応募先に合った書類作成や面接対策など様々なサポートをしてくれるでしょう。
まとめ
デベロッパーは、街づくりに欠かせない存在であることが分かりました。デベロッパーが行っている業務は大規模でかなりの責任も伴います。だからこそ、やり遂げた達成感は大きく、自分の仕事に対して誇りを持つことができるでしょう。
人気職業であるデベロッパーへの転職には、いち早く企業分析をすすめ、自分に合った求人を見つけることが必要です。初めの一歩として、転職エージェントを登録し、効率よく情報収集すると良いでしょう。
この記事の監修者
森井 健太郎(保有資格:宅地建物取引、二級建築士)

大学の建築学科卒業後、ハウスメーカーに入社。営業、設計、支店長など、不動産業界・住宅業界での経験は10年以上。その後、不動産業界専門の転職エージェントへ転身し、自身の経験と知識を活かし、人財と企業のマッチングに拘った、転職成功をサポート。現在は不動産領域の統括マネージャーとしてメンバーを牽引。

