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建築設計とは?年収や仕事内容を紹介

建設・不動産 転職豆知識

2023.12.26

建築設計の年収や仕事内容を解説

建築設計とは、人々が快適に暮らすための空間を創造する仕事です。建築設計の仕事内容は、建物のコンセプトやデザインを考えることから始まり、詳細な図面や仕様書の作成など多岐にわたります。今回は、建築設計についてご紹介します。

建築設計とは

図面

建築設計は、建物や構造物を計画し、デザインするプロセスです。建築設計は、建築家や建築設計者によっておこなわれます。建物の外観や内部のレイアウト、構造、材料、環境への配慮など、さまざまな要素を考慮しておこなわれるのが一般的です。

建築設計の目標のうちの一つは、機能的で美しく、持続可能で安全な建物を作ることです。クライアントの要望や予算、法律や規制、環境や社会的な課題などに取り組みながら、創造性や技術力を発揮するやりがいのある仕事だと言えるでしょう。さらに、近年の大規模な都市開発やインフラ改修需要の高まりがあるため、業界全体で非常に成長が見込める仕事でもあります。

建築設計の仕事内容

建築設計は通常、建築家、設計士、エンジニア、および他の専門家の協力によって進められます。建築設計事務所や建築会社によっておこなわれるのが一般的です。建築会社は、建物の設計に加えて、施工や管理などの依頼も引き受けています。建築設計の主な仕事内容には、以下のようなものがあります。

意匠設計

建築物のデザインやコンセプトを決める仕事です。建築物の外観や内装、色彩や素材、空間や形などを考えます。クライアントの要望や予算、法律や規制、環境や社会的な課題などを考慮しながら、創造性や美的センスを発揮します。パースや模型、平面図や立面図などを作成するのが基本です。

構造設計

建築物の強度や安全性を計算し、構造体や部材を選定する仕事です。建築物の大きさや形、用途や地域などに応じて、鉄筋コンクリートや鉄骨、木造などの構造材料を決めます。地震や風などの外力に対する耐力や振動、変形や破壊などの挙動を分析します。構造計算書や構造図などを作成するのが一般的です。

設備設計

建築物の空調、音響、照明、配管などの設備を計画し、快適性や省エネ性を考慮する仕事です。建築物の用途や規模、機能や性能などに応じて、冷暖房や換気、消防や防犯、給排水や電気などの設備システムを決めます。そのうえで、設備計算書や設備図などを作成します。

建築設計士の平均年収

建築設計士の平均年収は、一級建築士と二級建築士で、大きく異なります。一級建築士は、ほとんどの施設の設計や工事監理をおこなうことができるため、平均年収は約600万円~800万円と高いです。二級建築士は、一級建築士よりも扱える建築物が限られるため、平均年収は約500万円と比較的低い傾向にあるでしょう。しかし、その場合でも日本の平均年収よりは高くなるので、建築士の資格を取得するメリットは大きいと言えます。

勤務先の規模や業種によっても、平均年収に違いがあります。大規模な都市開発などに携わっているゼネコンや大手企業に勤める建築士は、住宅手当や休日出勤手当などの福利厚生が充実している場合が多いため、平均年収は約700万円と高めの傾向です。設計事務所やハウスメーカーに勤める建築士は、福利厚生が比較的少ない企業も一部あるため、平均年収は約500万円ほどになります。建築設計士の仕事で高い年収を希望するのであれば、求人情報の内容をよく確認し検討しましょう。

建築設計士のメリット

住宅・模型

建築設計士は、建築プロジェクトを計画、設計、監督する専門家です。美的なデザイン、技術的な知識、プロジェクト管理のスキルを組み合わせて、建築プロジェクトの成功に貢献します。建築設計士になるメリットには、以下のようなものがあります。

建築物のデザインやコンセプトを決めることができる

建築設計士はクライアントの要望やプロジェクトの目的に基づいて建物を設計する際、自由にデザインすることができます。建物の外観や内部、内装レイアウト、素材の選択など、さまざまな要素をカスタマイズ可能です。このため、個別のプロジェクトに適したユニークなデザインを生み出すことができるでしょう。自分のセンスで、建築設計士は施主や社会に価値ある建物を提供することができるのです。

経験を国家資格取得に生かせる

建築設計士は、建築プロジェクトの設計や監理をおこなう専門家ですが、必ずしも資格が必要になるわけではありません。ただし、建築設計士としての経験や知識を建築士の資格取得に生かせる場合があります。

建築士の資格は、他の国家資格(例えば施工管理技士など)と比較しても高い難易度が求められ、取得には幅広い知識、スキル、経験が必要です。資格を取得できれば、建築設計に加えて、デベロッパーや建設会社での職務、都市計画、環境設計、教育分野など、幅広い分野で活躍できる可能性があります。

多彩なプロジェクトに参加してスキルを習得できる

建築設計士は、多岐にわたるプロジェクトに携わることができる職業であり、その多様性が魅力の一つです。大規模再開発が首都圏を中心に今後も予定されているため、住宅、商業施設、公共施設、文化施設など、仕事で関わる建築の範囲は広いでしょう。それぞれのプロジェクトには異なるニーズや要件があります。さまざまなプロジェクトに携わることで、建築設計士は多様な建築スタイル、構造設計、材料の選択、エネルギー効率の向上などのスキルを幅広く習得可能です。

建築設計士のデメリット

建築設計士になることには多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。建築設計士のキャリアにおいて考慮すべき要因であり、将来の選択に影響を与える可能性があります。建築設計士になる前に、自身の目標やライフスタイルとのバランスを考慮し、慎重に検討することが重要です。建築設計士のデメリットには、以下のようなものがあります。

現場によっては長時間労働になる場合がある

近年では改善されつつありますが、建築設計プロジェクトによっては締め切りが厳しく、個人の能力や経験次第では長時間労働が必要となることがあります。設計段階、承認段階、施工段階など、各段階で締め切りを守らなくてはいけません。さらに締め切りがプレッシャーになることもあります。このような働き方改革が進んでいない企業に就職してしまうと、長時間労働や締め切りのプレッシャーが続き、日常生活と仕事のバランスが損なわれてしまう場合もあるでしょう。

しかし、業務が個人に集中しないような取り組みをしたり、残業を少なくするよう業務効率化を図ったりしている企業も増えています。業界ではブラック企業とホワイト企業での二分化が進んでいるため、業界専門の転職エージェントを利用するなどして労働環境の良い企業の情報を集めると良いでしょう。

継続的な学習が必要

建築業界は絶えず変化し、進化しており、新しいテクノロジーや規制が頻繁に登場します。建築設計士は業界の変化に適応し、常に学び続けることが求められるのです。どこの業界もそうですが、業界のトップレベルを目指そうとする場合は競争が激しいため、最新の知識とスキルを持つことは競争力を維持するために不可欠です。さらに、クライアントは最新のトレンドやテクノロジーを求める傾向があり、要望に応えることが必要となります。

一方、継続的な学習をすることによって、自信につながったり新たな仕事を得ることができたりします。資格取得や新たなテクノロジーを学び、スキルアップをすることによって、給与アップや業務の効率化をさらに進めることができるかもしれません。資格取得などの学習をする場合は、そのようなメリットを念頭においてモチベーションを高めることが重要です。

法的な責任がある

建築設計士は、建物の設計においてその正確性と安全性を確保する役割を果たします。建物が安全で法規制を遵守しているのか確認し、設計をおこなう必要があるでしょう。設計士が設計ミスを犯した場合、仮に悪質性があると判断されれば法的な責任を問われる可能性が高いでしょう。設計ミスは、訴訟などの重大な結果をもたらす可能性があるため、注意深い作業が求められます。

しかし、あまりにもプレッシャーに感じるほどの責任を負わされるケースは少ないでしょう。人間である以上、プロジェクトでの失敗はあり得ます。大切なことは、そういった場合にハラスメントに遭うような企業を回避することです。転職をする際は、よく求人情報や面接での情報収集を行い、見極めをしましょう。

未経験から建築設計になる手順

パソコン検索

建築設計は専門知識とスキルが必要ですが、着実にステップを進めていくことで実現できる可能性があります。未経験から建築設計のキャリアを築くためには、以下の手順を踏むことが一般的です。

建築の知識を学ぶ

最初に、建築の基礎を習得する必要があります。建築の基礎には、図面の解読方法、CADソフトの操作、建築法規の理解、構造計算など、建築設計事業における必要な知識とスキルが含まれます。建築の基礎を学ぶ方法としては、4年制大学の建築学科に入学したり、通信教育の大学や専門学校で提供されている建築関連のコースに参加することが一般的です。また、派遣などでCADオペレーターの経験を積むのも良いでしょう。

建築士の資格を取得する

次に、建築士の資格を取得することを目指します。建築士の資格には、一級建築士と二級建築士がありますが、一級建築士は難易度が高く、合格率も低いので、まずは二級建築士を目指すことをおすすめします。二級建築士の受験資格は、建築の基礎を学んで指定の単位を取得した後に、学歴に応じて建築関係の実務経験を積むことです。なお、建築に関する学歴が無い場合は、実務経験を7年以上積む必要があります。実務経験を積む方法としては、建築設計事務所や建設会社などに就職するか、CADオペレーターとして働くことが考えられます。

建築設計者としてのキャリアを積む

最後に、建築設計者としてのキャリアを積み重ねていきます。二級建築士の資格を取得したら、一級建築士の資格を目指すこともできますが、必ずしも必要ではありません。建築設計者としてのスキルや経験を高めるためには、さまざまな分野や規模のプロジェクトに携わることが大切です。また、自分の得意分野や志向性を見つけることも重要です。建築設計者としてのキャリアは、自分の作品や実績だけでなく、さまざまな能力やスキルによっても評価されます。

建築設計についてまとめ

建築設計は、創造性や技術力が求められるやりがいのある仕事ですが、同時に、納期や予算、法律や規制などにも対応しなければならないため、責任やプレッシャーも大きいです。建築設計士の年収は経験、プロジェクトなどに依存しますが、一般的に高い水準にあり、将来的にも需要が続く見込みでしょう。

その中でもさらに条件の良い企業への転職を目指す方は、転職エージェントにキャリアプランや希望条件の相談をしてみると良いでしょう。

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