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用地仕入れとは?仕事内容や未経験からなる方法を解説

建設・不動産 転職豆知識

2024.01.22

用地仕入れとは?

不動産業界には数多くの業種が存在しますが、中でも物件の仕入れという重要な役割を担っている仕事が「用地仕入れ」です。今回は、用地仕入れの仕事内容や平均年収を紹介するとともに、未経験から仕事に就くまでの流れについて解説していきます。

用地仕入れの概要

打合せにて開発地域の確認

一般的にはあまり知られていない不動産業界の仕事の一つ「用地仕入れ」は、文字通り土地を仕入れる役割を担っている職業になります。

用地仕入れは不動産業者にとって無くてはならない存在であり、昨今の大規模再開発などの需要増加によって業界で重宝されているので、やりがいを持って働くことができる職業といえるでしょう。

用地仕入れの仕事内容

用地仕入れは物件の契約に至るまで、数多くの仕事があります。この章では、用地仕入れの仕事内容の例を挙げていきます。

情報収集

数ある用地仕入れの業務の中でも、基本とも言えるのが情報収集です。ポータルサイトなどで市場に出回っている物件情報は競合が多いため、新鮮な情報がないかを直接不動産会社に足を運んだり、電話を掛けたりして営業活動を行います。個人で売却を検討している不動産や、ローンの返済ができないなどの理由で金融機関に差し押さえられた物件も仕入れの対象です。どんな小さな情報も見逃さないように、常にアンテナを張り巡らせる必要があります。

検討と現地調査

情報収集で候補となる物件が見つかったら、次は検討に入ります。ここで挙げる検討とは、市場価値の調査になります。近隣での売却実績や、路線価といった土地の価格を決定する基準を確認します。現地調査では、土地に対して道路の接道や、隣接している建物の状況、高低差の有無などを確認する必要があります。

また、エリアによっては、新築工事時の建設や取り扱いについて、独自の条例や法律が定められているケースもあります。例えば、古くからの街並みを残す京都のように、厳しい条件があるエリアでの購入を検討する場合は特に注意が必要です。

不動産業者のホームページや担当者の話だけで判断してしまう人も少なくありません。実際に足を運んだらイメージと違っていたという事例もあるので、現地調査も重要な仕事の一つです。

交渉と契約

現地調査で自分の目で確かめたうえで問題ないと判断できたら、契約の交渉に入ります。条件が良い物件は、必然的に他社との競合が激しくなるので一筋縄ではいきません。優良物件を他社に取られないように、良い条件を提示したり通常とは異なるアプローチをするなど、駆け引きの技術が求められます。

用地仕入れの平均年収

仕事に就くうえで、年収について気になる人も少なくありません。用地仕入れは比較的高収入が得やすい職業と言われており、その平均年収は男女共に520万円弱となっています。月給換算では45万円程度であり、日本の全業種の平均年収が450万円前後となっていることを踏まえると、大幅に高い水準となっています。

用地仕入れの年収が高い主な理由の一つが、「報酬制度」です。月給制で契約している人も少なからず存在しますが、大半は歩合制という形を取っています。歩合制は文字通り成果に応じて得られる報酬が上がるため、中には1000万円近い年収を稼ぐケースも珍しくありません。

用地仕入れは競合他社との駆け引きが求められるなど、経験がモノをいう仕事です。そのため、キャリアの浅い新人は効率良く結果を出すことが難しく、年収が平均を下回る場合もあるかもしれません。転職をする場合は、実力に対して報酬制度が合っているかを検討してみることをおすすめします。

用地仕入れのメリット

不動産業界の花形とも呼ばれる用地仕入れには、高収入以外にもいくつかのメリットがあります。

生活のリズムを安定させやすい

企業によっては激務になりやすい、というイメージを持たれがちな不動産営業の中で、用地仕入れは比較的働きやすい環境が整っています。特に大きなポイントとして挙げられるのが、休日の多さです。平日休みの場合もある不動産関連の営業職としては珍しく、週末休みが基本になります。

年末年始はもちろん、祝日も原則休みなので連休を確保しやすく、長期旅行などに行くことも可能です。仕事とプライベートの両立を図って家族サービスをしたい人にとって、大きな魅力と言えます。

学歴を問われない

学歴による差がほどんどない点も特徴の一つです。業界で働いている人の8割程度は大卒と言われていますが、残り2割の高卒・専門卒といった人も第一線で活躍しています。これは学歴よりも仕事の成果に重きを置いていることが理由です。やる気と実力次第ではトップまで上り詰められる点も用地仕入れのメリットになります。

キャリアチェンジがしやすい

用地仕入れは、不動産開発事業のスタートにあたるポジションです。そのため、経験を積んでいくと不動産企画に携われるチャンスも出てきます。

不動産企画は業界でも花形と言われている仕事になるため、企画側を目指している方にもおすすめです。

未経験から用地仕入れになる手順

他業種からの未経験者が転職で用地仕入れの仕事に就くためには、資格の取得などいくつかの準備が必要になります。

資格の取得

未経験者が用地仕入れの仕事に就くにあたって、最初に行わなくてはいけないのが「自動車免許」の取得です。用地仕入れは、不動産会社への営業や現地調査といったように、業務での移動が多くなります。地域によっては公共交通機関での移動でも問題はありませんが、最寄駅から遠く離れた場所にある物件を見に行くことも珍しくありません。スムーズに目的地に到着できるように、自動車免許の保有を採用条件にしている企業もあります。

また、自動車免許と並んで持っていると有利な資格が「宅地建物取引士」です。宅建とも呼ばれる宅地建物取引士は、文字通り不動産取引に関係する国家資格になります。物件の売買には宅建を保有している人にしかできない独占業務も少なくありません。そのため、資格の有無が顧客や業界内での信頼に影響するケースもあるほどです。用地仕入れの仕事をするうえで必須ではありませんが、取得をしておけば年齢を重ねた未経験の転職でも活躍しやすくなるでしょう。

求人探し

仕事で必要な資格を取得したら、次のステップは求人探しです。用地仕入れは働きやすい環境と高収入が期待できることから、比較的人気の高い仕事とされています。求人サイトによって掲載される件数にバラつきが出やすいため、不動産業界に特化したサイトを利用するのが基本です。

転職エージェントを利用する場合も同様に、業界に精通している担当者が付いてくれるエージェントを選ぶと、自分の希望する条件で就職しやすくなるでしょう。

面接対策

不動産業界での面接では、志望動機だけでなく仕事に対する魅力や個人の考え方、環境問題など独自の質問をされることが特徴です。マニュアル通りの受け答えだけでなく、自分なりに業界について勉強をして意見を持っておくことが採用に繋がります。

用地仕入れの転職は業界への理解を深め万全の対策をしよう

用地仕入れの仕事は、未経験者でも努力次第では活躍できますが、実力がモノを言う世界なので自分なりのやり方を見つけていく必要があります。未経験からの転職を考えている人は、資格取得や不動産業界への理解を十分に深めたうえで行動を起こすことが大切です。

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